落ちこぼれの私が仕事が出来るようになるまで 〜2nd season〜

社会人もうすぐ4年目 普通の人より不器用

苦手だった教室を思い出す

高校生の頃、教室という空間が嫌いだった。周りが妙に気になって、落ち着けなかった。誰も私を見ているだけではないのに、自分の口から出てくる一言一言に過敏に反応してしまう自分がいた。そんな自分に気付かないフリをしていたけど、受験シーズンになり様々な気持ちが爆発してしまい、それ以来ストレスでガスが溜まるようになって時々保健室に駆け込んでいたのを思い出す。封印していた記憶だ。


大学に入り、地元から出て、私のバックグラウンドを知る人は誰もいないところでスタートを切った。最初は辛いこともあったけど、大学という広くて、色々なものに囲まれる環境では、自分の放つ言葉にビクビクしなくて済んだ。大学の間に、今までの自分は捨て去り、新しい私になっていた。人との距離感を自由に測れるし、周りが全く自分を気にしていないとはっきり分かる広い環境は私に最適だった。


社会人になって地元に帰った。職場にはいい人しかいない。しかし、苦手だった狭い空間がある。入社してすぐは、苦手だったことさえも忘れていた。徐々に思い出される感情がデジャブを引き起こした。


もし私がある程度収入がある男性と結婚することができたなら、転職しよう。広いオフィス、もしくは普段はPC入力作業のような一人一人が周りが気にならないほど集中しているような、口頭や紙でなくメールで連絡がくる職場。


そんな夢を見ながら、また今日も仕事。

転職なんて、よほどのことがない限りする勇気は私にないのだから。