落ちこぼれの私が仕事が出来るようになるまで 〜2nd season〜

社会人もうすぐ4年目 普通の人より不器用

要領が悪い人も悩むし、周りも悩む。

ももちろんそのタイプ。学生時代は人にうまく頼り、困ったら馬鹿なふりをしておけば乗り切れた。でも、社会人になり避けられない壁にぶち当たり、たくさん悩んだ。


そして今、今度は私の後輩が同じような苦悩を感じている。そして、客観的な立場の今、私は教える側の苦悩も知ることになった。


人と理解の仕方が違う、不器用な人は、周りの人が当たり前のようにできることが上手く出来ないことがある。今聞いたことを、やれと言われても分からなくなってしまう。緊張して、周りが気になって注意が散漫になる。新しい情報が多すぎると、話が耳に入ってこないし、メモを読み返しても整理ができない。

本人は周りが当たり前にできていることが何故出来ないのか悩む。悩んで余計に疲れて予習復習にまでエネルギーを使えず、また力不足を感じて悩むの負のループ。周りに軽蔑されているのではないかという不安から、ミスを起こすのが怖くなり、仕事が遅くなり、挙動不審になる。そして、周りからの信頼が少しずつ減っていく。


一方、教える側は、自分がどれだけ説明しても成長が見られない後輩に対してストレスを感じる。何度説明しても覚えていない。教えたこと自体を忘れている。指示をしないと動かない。コミュニケーションが取れない。指導を任され、一緒にいる時間が長くなると同時に、イライラを感じる時間も長くなる。最初はこの子を成長させるために頑張ろうと、一生懸命説明していても、徐々に教えることに疲れを感じるようになる。


このように、悩みの連鎖が発生する。


私はまだまだ力不足ながら、段々とどちらの立場も分かるようになった。同時に、この解決策はなにか無いのかと考えるようになった。


新人側は仕事ができないストレス、周りの人の信頼を感じられないストレスから、いつも緊張してしまう。その結果自分を客観的に見ることができず、遠回りな努力をしてしまう場面を多々見る。


一方教える側は、ストレスがたまると愚痴を言うようになる。例えそれが本人のいないところでも、職場内での愚痴は、空気となって段々周りも感じれるようになる。それは、愚痴を言われている本人も含めてである。それが原因か、お互いに苦手意識を感じ、会話がぎこちなくなる。


この負の連鎖を断ち切るには、一緒になって愚痴を言うのではなく、早く新人が一人前になるように試行錯誤を重ねることが最善だと考える。

そもそも、同期と比べて覚えが悪いのは周りと理解の仕方が異なるからだ。ならば、教え方を変えればいいと思う。他の新人には考えさせる言い方で大丈夫なことでも、不器用さんは考えても答えにたどり着けない場合がある。ならば、不器用さんには最初から答えを教えれば良い。考え方も含めてインプットさせれば良い。他の人ができるところでフリーズしてしまう。ならば、まずはその原因が何なのか一緒に考えることから始めれば良い。それをしようとせず、愚痴を言ってばかりの職場は絶対に良い方向には進まない。


言っておくが、私は決して優し人、良い人などではない。ただ周りの人間関係のいざこざに巻き込まれるのが面倒なのである。自分が問題を起こしている場合も嫌だが、周りの不穏な空気を感じてしまうのも嫌だ。私は職場の人間とはある程度の距離感を保っていたい。そして、距離感は保ちつつも、周りの人がある程度平等に快適に過ごしてほしいと思っている。不穏な空気が生じてしまうと、現場の人間関係に変化が生じるし、不快を感じる人ができて、その状況が私のストレスになる。最終的に自分に降りかかってくるストレスを減らしたいだけなのだ。


悩みの連鎖を止めるには、現状を分析して打開策を見出すしかない。人はみんなそれぞれ違う生き物なのだから、色んなことが違って当たり前だということを忘れないでほしい。